むし歯治療
歯をなるべく削らない、MI治療

MI治療治療とは、ミニマムインターベーションの略で、身体にかかる痛みや負担を最小限に抑え、本当に悪くなった部分だけを修復する治療のことです。
歯を削れば削るほどダメージは大きくなり、歯の寿命も短くなります。
ミニマムインターベーションは、2000年に国際歯科連盟(世界の歯科医師会)によって提唱された概念で、日本の歯科医院にも徐々に広まりつつある新しい考え方です。
当院でも、この新しい概念に基づいた、なるべく歯を削らすに残す治療をご提案させていただいております。
なるべく神経を取らない
大きいむし歯でも最小限の範囲に削り、歯の生命線ともいえる歯髄(神経・血管の入っている結合組織)を守り、歯を長期に保全することを努めています。
![]() ![]() 13歳 女性(中学生) 右下の奥歯が痛い(第1大臼歯) |
![]() ![]() 6年後 痛みのなく、よく噛めている |
神経をとっても十分に処置する
歯の生命線ともいえる歯髄をやむなく技去する場合や、以前にこの部を処置してあった歯でも、きちんとした根の中の治療を行えば、歯の寿命を延ばすことは充分可能です。
「歯の屋台骨」ともいえる歯の内部の治療結果も経過をおって観察しています。
![]() ![]() 27歳 男性(公務員) 左の前歯(側切歯)が痛い・外れた |
![]() ![]() 15年後の経過写真 ほぼ毎年、定期健診に来院 |
痛みを抑えるための工夫

大人の方でもお子様も、歯医者さんは痛くて怖いところだと思われている方が多いのではないでしょうか。
「痛い」「怖い」。ただでさえ不安な状態の患者様に対し、できるだけリラックスして治療を受けていただけるよな診療体制をとっております。
例えばいきなり注射を打つのではなく、ジェル状の表面麻酔を塗布した上で、安全で安心なコンピュータ制御された電動注射器を使用。注射液の注入量が細かくコントロールでき、痛みを最小限にすることが可能になりました。
当院では、小さなお子様も笑顔で治療を受けていただくことができております。
歯科用レーザーを使用した治療

患者さまにとって負担の少ない治療を実現するために、当院では炭酸ガスレーザーを導入しております。
レーザー治療は痛みを和らげる効果だけではなく、その殺菌効果により治療後の炎症を抑えたり、傷の治りを早くする効果も期待でき、初期の虫歯や歯周病、知覚過敏や口内炎など、さまざまな分野において活用することができます。
副作用もほとんどないことから、全身疾患をお持ちの方や妊婦さん、小さなお子様まで幅広く適用できますので、ご希望の方はお気軽にお申し付けください。
→レーザー治療について
表面麻酔

当院では、麻酔針を指す前に、まずは歯茎に表面麻酔の薬をぬり、針を刺すときの痛さを軽減させる工夫をしております。
表面麻酔はゼリー状の塗り薬なのですので使用時には痛みはありません。
歯茎に薬を塗って2分ぐらいすると、歯茎がピリピリとした感じになり麻酔が効いてきますので、その状態で針を刺すと、あまり痛みを感じずに麻酔をすることが可能です。
極細針(33G)の使用

麻酔を打つ時の針は、細ければ細いほど、痛みを少なく抑えることができます。
歯科医療で使われている麻酔針は、一般的には「30ゲージ(0.25mm)」の針が使われておりますが、の針が当院では、最も細い「33ゲージ(0.2mm)」の針を使用しています。
上記の表面麻酔と併用することで、麻酔針を刺す時もあまり痛みを感じずに打つことができます。
電動麻酔器を使用

麻酔液を注入する際、圧力の変化や温度の変化を歯茎が敏感に感じ取り、痛みを感じることがあります。
そういった痛みを減らすためには、麻酔液を注入する際の圧力の変化を最小限に抑えることがポイント。一定のスピードで、なるべくゆっくりと注入することで痛みを抑えることが出来ます。
電動麻酔器を使用は、コンピュータによって麻酔液の注入速度と圧力をコントロールできるため、麻酔液を注入する際の痛みを最小限に抑えることが可能になります。
なるべく歯を残す工夫
マイクロスコープや拡大鏡を使用した精密治療

当院では、より精密な医療を提供するため、保険・自費問わず、治療の際にはマイクロスコープや拡大鏡を使用して治療をさせて頂いております。
裸眼では見えにくいような細かな部分も拡大鏡を使ってしっかりと確認しながら処置を行うことで、削りすぎを防ぐことはもちろん、削り残しも防ぎ、虫歯が再発してしまうリスクを低く抑えるよう尽力しております。
コンポジットレジン(CR)修復

虫歯を取り除いた後、削った部分を修復するための方法として、一般的には「かぶせ物」や「つめ物」による修復が行われます。
ですが近年では材料の進化により「コンポジットレジン(CR)」と呼ばれる接着性の高い樹脂製の素材も開発され、さらに削る量を抑えることができる接着修復法と呼ばれる技術も確立してきました。
当院でも、このような技術を積極的に取り入れております。
それぞれの方法にメリット、デメリットがありますし、患者さまのお口の中の状態によっても適切な方法が異なりますが、さまざまな治療方法の中から患者さまにとって一番負担が少なく、メリットが高い治療方法をご紹介するよう努めております。
う蝕検知液

う蝕検知液とは、虫歯になっている部分のみを染め出すことができる薬剤です。
虫歯治療を行う上で何よりも大切なことは、虫歯に感染した部分を取り残しなくしっかりと除去することですが、いくらキャリアのある歯科医師でも健全な歯と虫歯の部位を完璧に見分けることは不可能で、歯を残すことを意識しすぎるがあまり虫歯の除去が不十分だったり、時には健康な歯までも削ってしまう事もあります。
そこで当院では、必要に応じてう蝕検知液を使用して虫歯部分を染め出し、しっかりと目で確認しながら虫歯の取り残しや歯の削りすぎを防ぐように努めています。
ダイアグノデント

ダイアグノデントは、歯に特殊なレーザーを照射することで虫歯の有無や進行度を測定することができる「虫歯検出装置」です。
従来の日本では、虫歯かどうかを測定するための検査として、先のとがった針のようなもの(「探針」と言います)を用いて判定を行ってきましたが、近年ではこの短針による検査は、虫歯の進行を促進したり、再石灰化を妨害してしまう危険性があるとして問題視されるようになりました。
ダイアグノデントを使用することで歯を傷つける事無く、また歯の再石灰化を邪魔することなく検診が可能になるほか、今まで見落としがちだった隠れた虫歯も発見できるため、より正確な診断が可能になります。
歯を削る必要のない初期の虫歯の場合にも、その進行・回復の度合いを数値で管理することができるため、リスクを考慮しながらの予防ケアを行うことができます。
神経はなるべく保存します
歯の寿命は神経が残っているかどうかで大きく変わってきます。
当院では、様々な薬剤を用いて、できるだけ神経を残す治療をしております。
MTAセメント

MTAセメントとは、1998年にアメリカで販売され、日本では2007年に販売を開始した歯科用セメントです。
殺菌効果が非常に高く、虫歯の不活性化をはじめ、神経の保護や根管の内部を埋める根管充填などさまざまな処置で応用が可能です。
特に、虫歯が進行して神経にまで達した場合には、むし歯が進行したところまでの組織を取り除きMTAセメントによって蓋をすることにより、従来では神経を抜いていた症状でも神経を保存出来る可能性が高まりました。
ただし全てのケースに適応されるわけではなく、MTAセメントを用いた場合でも状態によっては抜髄が必要となるケースもありますので、まずは神経を残せる可能性があるかどうか、ご相談いただければと思います。
深い虫歯でも、できる限り残します

虫歯が進行し、根っこの部分しか歯が残されていない状態になってしまうと、一般的には抜歯が必要と判断されます。それは、歯のふちが歯茎の中に埋まってしまっている状態では適合性の良い被せ物が作れなかったり、また無理やり作ったとしてもすぐに根っこが割れてしまい、すぐに抜歯が必要になってしまうからです。
ですがそのような場合でも、「歯のふちを歯茎より上に持ってくる処置」を行うことが出来れば、歯を残せる可能性は十分にあります。
歯のふちを歯茎よりも上に持ってくる処置については、主に「歯冠長延長術(クラウンレングスニング)」という方法と、「矯正的挺出(エキストルージョン)」という方法がありますが、症例によってどちらの方法を選択すべきか、もしくは両方を併用すべきか、見解が異なりますので、まずは歯科医師にご相談ください。
歯冠長延長術(クラウンレングスニング)

歯の周りの骨を削って歯茎を下げることで、歯のふちを歯茎より上に出していく処置です。
歯茎が下がってしまうという問題点もありますので一般的には奥歯の治療で用いられることが多く、前歯で行う際は下記の矯正的挺出(エキストルージョン)と併用して行うことがほとんどです。
また、一般的にクラウンレングスニングを行った場合は根面カリエス(露出した歯の根っこの部分にできる虫歯)になりやすいと言われておりますが、適合の良いかぶせ物でしっかりと覆ってあげることでそのリスクも下げることができます。
とはいえ、まったくリスクがないわけではありませんので、定期的に歯科医院に通ってメンテナンスを受けるとともに、術後の経過観察をしてもらうようにしましょう。
矯正的挺出(エキストルージョン)

部分的な矯正で歯を引っ張りあげてることで、歯のふちを歯茎より上に出していく処置です。歯茎を傷つける事がありませんので審美性を保つことができます。
歯を引き上げるための装置を一定期間口の中に装着しなければいけませんので、治療期間が長くなってしまうという問題もありますが、治療期間中は仮歯をいれて見た目に支障がないよう配慮いたしますので、普段通りの生活を送っていただけるかと思います。
ただし、治療後も引っ張り出した歯が戻らないように固定する期間が必要ですので、治療スケジュールについて担当の歯科医師としっかりと確認するようにしましょう。