唾液が歯を守る/むし歯を予防する

   

病理学講座出身である院長・浜野弘規が、日常の歯科臨床から観るさまざまな病気について、その病因と対策を紹介します。

前回の「唾液の基礎編」をもとにした、唾液の視点から見た診療室での話題提供です。

 

パート1・甘いもの好きな患者さん

初診

歯ブラシで出血、口臭も気になると、ご来院された27歳の女性です。
お口を見ると、歯肉と歯の境・噛む面・隣り合う歯面に多くのむし歯がみられ、歯肉の腫れも顕著でした。
生活ぶりをお聞きしたところ、仕事・子育てでかなり忙しく、夜勤などもあり、生活リズムが不安定の様子、日々の疲れもあり、甘いものも多く取ることから、5歳の子供も甘いものが大好きとのことでした。

治療方針

①セルフケアチェック
②むしば治療

治療経過

まずはブラシングをご指導させていただき、とても熱心に取り組んでいただいたおかげで、大幅に歯肉の腫れが緩和し、むし歯治療もスムーズにできました。
また生活のリズムコントロールとバランスある食事内容の提案からストレス解消も兼ねたデンタルガム(ノンシュガー)の活用もすすめたところ、甘い食べものも大幅に減少し、出血・口臭も改善しました。
さらにお母様の意識の改善もあって、子どもも甘いものの摂取量も大幅に少なくなったということのようでした。

考察

むし歯の2大対策は「ブラシング」と「甘いもの」=「生活習慣のコントロール」です。
むし歯予防における唾液からの視点でいうと、この患者さんは、唾液分泌量はあるものの、甘いものが多い・頻繁なおやつなどの間食の摂取回数などの不規則な生活が続いているので、唾液のむしばへの防御作用が有効に発揮されていないこともむしば発生の要因の一つと考えました。
唾液増量のためのガムを用いて噛むという動作を促す提案も、間食制限との相乗効果をかねた効果的な対策とも考えています。
何より、お子様の甘いものも減って、親子で楽しく食事を楽しんでいるということが、とても嬉しく思いました。次回は「ドライマウス」の患者様の話題提供です。

参考文献

Newbrun E. : Sugar and dental caries: a review of human studies. 1982:Science 217(4558) : 418-423.

浜野



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