ヨーロッパ歯周病学会-Europerio11(ウイーン)探訪を前にして・・
今年のゴールデンウイークはいかがお過ごしでしたか?GW明けの5月14日から17日 まで、オーストリア・ウイーンで開催・ヨーロッパ歯周病学会-Europerio11 に参加 します。Europerioは、ヨーロッパ各国の歯周病学会が、共同で3年に1度開催する 歯周病とインプラントに関する非常に大きな学会で、今回が11回目です。自分は2015 年・Europerio8(ロンドン)、2018年・Europerio9(アムステルダム)に参加しまし た。病理学出身の自分なので、歯周病の病因論(=どうして歯周病というのは起こる のか?かかりやすい人は結局、どういうことなのか?)を極めることも大きな目標な ので、世界のトップレベルの旬の情報を目のあたりにできるこの会はとても刺激を受 ける思いです。
歯周病の病因論の変遷に関して、自分が興味を持ち始めた2000年前半は、病気を発 症するいわゆる悪者!=Red conplexという病原性の高い特定の細菌群によって起こ る感染症という考えが主体でした。しかし2010年中旬から、特定の細菌種というよ り、key stoneといわれる不思議な!?病原体によって、バランスを崩した常在細菌 叢によって(=Disbiosis)起きるという考えが浸透してきている現状です。今まで のように、悪者を退治すればいいという考えだけではなく、常在する細菌全体から引 き起こすといわれても、臨床の立場から言わせると・・・歯周病の患者さんはバラン スの悪い細菌叢?ではバランス悪いというのは、いったいどういうこと??どういう 状態で患者さんの細菌叢はバランスが悪くなるの???これからバランスを悪くする というkeystone細菌をどう抑えばいい????などなど、かえって混迷・困惑が広が るばかりです。Key stone病原体説といわれても、結局、私たち臨床の現場では、 「頑張ってブラシングしましょう」「規則正しい生活・食事を心がけましょう」とい う治療・予防のゴールドスタンダードは変わらないなあ…ということであり、歯周病 の病因論を探求しても、患者さんに還元できるのかどうか?…と思いつつも、まあ趣 味のようにこの問題へと取り組んでいきたいと思っている次第。この「細菌叢= microbiome」のセッションは、このEuroperio11 の3日目午前中にあるので、聞きな れない英語のプレゼンを格闘しながら理解を深める所存です。
海外学会では、その国の文化に触れ、友人と異国情緒のもとで語り合うことも大き な楽しみです。今回は憧れの地:チェコープラハに先乗りしてから、列車移動してウ イーンに行きます。現地のリポートをまとめることも楽しみです。
写真は2018年アムステルダムでのEuroPerio会場にて
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